
今日は久高島に渡るため安座間港に来ている。
前回久高島に渡ったのが2018年の11月。
その時は天候に恵まれず、また改めて訪問しようと思っていたのだが、その間にコロナやなんやかんやあってなかなか行くことが出来なかった。もう7年前になるのか。


高速船で20分程。揺れもなくあっという間に徳仁港に到着。
今回の目的は前回行けなかった島の様々なパワースポットを巡る事。そしてイラブ―汁を食べようと思う。
イラブ―汁を食べさせる店は沖縄本島にもあるのだが折角なら久高島で食べたい。
久高島ってどんなとこ?
久高島(くだかじま)は、沖縄本島東南端に位置する知念岬の東海上5.3kmにある、周囲8.0kmの細長い島である。全域が沖縄県南城市知念に属する。人口は238人、世帯数は153世帯(2020年4月末現在)。
創世神アマミキヨが天からこの島に降りてきて国づくりを始めたという、琉球神話聖地の島である。琉球王朝時代に沖縄本島最高の聖地とされた斎場御嶽は、この久高島に巡礼する国王が立ち寄った御嶽であり、久高島からの霊力(セジ)を最も集める場所と考えられていた。島内には御嶽、拝み所(うがんしょ)、殿(とぅん)、井(かー)などの聖地が散在しており、中でも島中央部にあるクボー御嶽は久高島第一の聖域であり、男子禁制である。
北端のカベール岬は祖神アマミキヨが降り立ったとされる地であり、海神が白馬の姿で降臨したとも伝わる聖地である。
久高島は海の彼方の異界ニライカナイにつながる聖地であり、穀物がニライカナイからもたらされたといわれている。『琉球国由来記』(1713年)によると、島の東海岸にある伊敷(イシキ)浜に流れ着いた壷の中に五穀の種子が入っていたと記載されており、五穀発祥の地とされる。島の伝承では流れ着いたのは壷ではなく瓢箪であり、それをアカッチュミとシマリバという名の夫婦が拾ったともいう。また、年始に男子一人につき伊敷浜の石を三個拾い、お守りとして家に置き、年末に浜に戻す儀式がある。
かつて琉球時代に執り行われた「麦の穂祭り」など多くの五穀発祥にまつわる祭祀が年中行事として現在も残る。
漁業では、主にモズク、海ぶどう等があるが、イラブー(エラブウミヘビ)を燻製にし、煮込んだイラブー汁はこの島の名物である。
(wikipediaより)

本日の相棒。今日は時間をたっぷりとって島の隅々まで廻りたいと思う。

キコキコと自転車をこぎだして気が付いたのだがこの自転車ブレーキはイカレてるし、ギアは壊れてるしでえらい難儀した。
最初に確認しなかったのが悪いのだが今さら取り換えるのもめんどくさいのでこのまま走ることにした。
久高島はほとんど平地なので大丈夫だろう。

最初に訪れたのはピザ浜。港から自転車で5分程である。
看板が倒れている。
ごつごつした岩礁が広がっている。
やはり天気が良いと気持ちがイイ。前回来たときはここで急に雨が降り出し、港まで戻ったのである。

イシキ浜。
久高島の五穀伝説が伝わる神聖な浜である。
琉球国由来記によると伊敷浜に五穀が入った壺が流れ着きそれから沖縄本島に穀物が広がったとされている。
ここはニライカナイに面する浜としてウプヌシガナシ―(健康祈願)の祭祀が行われる重要な場所である。

久高島の集落を散策。

その後は久高島ロマンスロードを通り久高島最高の聖地カベール岬へ。
小さな島だが何だかんだ行っても結構広い。トゥクトゥクや電動キックボードにあっという間に追い越されてしまった。
ローギアしか入らない自転車が地獄である。汗びっしょり。

1時間ばかり島をウロウロした後、昼ご飯は港にある「食事処とくじん」さんで。

遂にイラブ―汁を食する時が来たか。
私は地元では沖縄通という事になっているので、やはりイラブ―汁は食べておかねば。

お店に中はこんな感じテーブルが5席に小上りがある。

こちらがイラブ―汁。
小鉢に鮪のお刺身が付く。ご飯は別注文のようだ。
イラブー汁(イラブーじる)は、琉球王国の宮廷料理の流れを汲む、沖縄の伝統料理。イラブーとは、エラブウミヘビのことであり、伝統的に神事に携わるノロにのみ、産卵のために上陸したものを採捕する漁業権が許されてきた歴史を有する。
漁獲したイラブーは硬く乾燥した燻製にして保存し、これを手間と時間をかけてもどし、煮込んで出汁をとる。汁の具はこのイラブーのほかに、島豆腐や豚肉、昆布や野草などが用いられる。

大きめに切られた大根の下にそいつは潜んでいる。

こちらは豚骨。
スープはあっさりしたカツオ出汁でクセがない。

出た!ウミヘビ。
皮のぬめッとしたウロコの感じがなんともね。箸でつまんだ感じはやわやわである。
この世の中で一番苦手なものは爬虫類である。その中でも蛇。ゾワゾワとしたものが体を走る。
しかし沖縄上級者を目指すものとしては越えねばならぬ壁であろう。

身の方は見た目はホントにカツオ節。小骨もほろほろとくずれる。
味も食感もカツオのなまり節を食べているようであった。

残ったのが皮の部分。
写真で見てみると今更ながらエグイわ。
どうしてもこの皮の部分を食べることが出来なかった。口に入れてはみたのだが、何というかゴムホースを噛んでいるような感じであった。
結局、皮の部分は残してしまった。
食器を戻すときにお店のお母さんから「なン、ここが美味しいのに」と言われてしまった。
すいません。申し訳ないです。次は頑張ります。
しかしまあ取り敢えず食ってみたという事で話のタネは出来た。
山羊も食ったし蛇も食った。両方食った福岡県民はそんなにいないのではないか、そう思うと感無量である。
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食事処とくじん
沖縄県南城市知念字久高249-1
098-948-2889
営業時間11:00~21:00
不定休
さてブログを書くために写真を整理していたのだが、背筋がゾッとなってしまった。
カメラはずっと1台のカメラを使用していた。
カベール岬にて
フボ―御嶽の入り口で撮った写真(中には入っていません)やカベール岬で撮った写真はどれもピンボケであった。
カベール岬にて
しかしその後昼食を食べた「御食事処とくじん」さんでイラブ―汁を撮った写真は問題なく写っていたのである。
カベール岬は琉球開祖アマミキヨが最初に降り立ち、ここから琉球の島を作っていった「始まりの場所」なのである。
久高島は至る所に神聖な場所「御嶽」が点在し神の島とも呼ばれているため、部外者以外立ち入り禁止のの御嶽には絶対入ってはならず、写真撮影も厳禁で、特に男性は近づくことも禁止、また島から一木一草持ち帰るのも禁止だそうである。
神様の怒りに触れてしまったのであろうか。
まあ単なるメカの不調だろうが(と思いたい)。
この話を帰ってから那覇の行きつけの居酒屋の店長に話したら「おれら観光で斎場御嶽とか行かないし、あまりそういった場所に用もないのに近づかないようにしてる」と言っていた。
よそ者は観光気分で近づかない方がよさそうだ。反省しました。
とは言え、ちょっとした船旅を楽しみながら天気の良い日に島を自転車で走るのは最高である。
ルールを守って島巡りを楽しむのは神様の許してくれるのではないか。
那覇中心部から安座間港までは那覇バスターミナルから安座間サンサンビーチ入り口まで約一時間(760円)。
そこから安座間港までは徒歩5分。
車で行く場合は那覇からは所要時間は50分程。船着き場に無料の駐車場がある。