お腹も一杯になった。折角来たので集落を散策してみたいと思う。
共同店の駐車場に車を置かせてもらって先ほどの「サツキ丸」さんの前の道を右に折れる。
奥共同店についてはこちらを。
沖縄初の共同売店で120年の歴史がある。地域住民がお金を出し合い設立された売店で日用雑貨、生鮮品などの商品をそろえ、地域の憩いの場ともなっている。
農協の集荷センターかな、のぞいてみたが何もない。
国頭郡国頭村奥について調べようと思いWikipediaで検索してみたのだが、Wikipediaにも何も載っていなかった。
国頭村の項目でわずかばかりの記述があるだけであった。
やんばるの谷間に開けた土地に昔から集落が形成されていた。
戦前は1000人近い人口があったようだが現在の人口は200人程。
小学校もある。児童は2024年現在で8人。国頭村には小学校が7校。中学校が1校ある。
車で5分も走ると奥港がある。昭和28年に自動車道路が開通するまでは全くの陸の孤島であったらしい。
生活物資も船で運ばれていたようだ。
赤花が咲いている。これなんかは観光客がイメージする沖縄である。
集落を流れる川に沿って散策してみる。
赤瓦の屋根を頂いた古い家が軒を並べている。
板切れにペンキで「石敢當」と書かれている。
随分とやっつけ仕事な石敢當だがこんなものでマジムン除けになるのだろうか。

こちらも魔除けのスイジ貝。形が「水」の字に似ているため、スイジ貝と呼ばれるようになったそう。
昔ながらの琉球家屋が残っている。きれいに屋根を葺き替えた家もあるが、廃屋も目立つ。
家は人が住まなくなると一気に朽ち果てていくからね。
あまりに僻地過ぎて開発されることも無くそのまま時代に取り残されてしまった街だ。
しかしながら沖縄最北端というキラーキーワードゆえか訪れる人も結構いるらしく、民宿も2軒くらいあるらしい。
先ほどから誰にも会わない。
まるで映画のセットを歩いているような気がしてくる。
沖縄の原風景が残る集落を写真を撮りながらトボトボ歩いて行く。
良い風情だな~としみじみ旅情緒にひたっているとアッサリ道路に出てしまった。
小さな村なので10分も歩いていると一周してしまうのである。
道路沿いには郵便局と駐在所がある。
駐在所暇だろうな。なにか事件とか起こるのだろうか。殺人事件とかは絶対に無いよね。

道を渡って「奥ヤンバルの里、奥交流館」に行ってみる。
奥交流館でやっと人を見かけた。
展示室には奥の集落の当時の様子が偲ばれる展示品がある。

地図で見てみると改めてすごい場所だなと感心する。

昭和35年頃の写真。民家がびっしり建てられていて活気が伺える。
農機具や生活用具など。

田舎のばあちゃんちにあったような生活雑貨が並んでいる。
昭和30年~40年頃ってこんな感じだよね。
こちらには全室キッチンを完備した沖縄民家風コテージが6棟並んでいる。
1人から家族連れまで旅のスタイルに合させて滞在できる。夜は星がキレイなんだと。
宿泊費も1名利用時10800円からとなっているので恩納村辺りのホテルに泊まるより意外とお得かも。
普通の沖縄観光に飽き足らなくなった上級者にお勧め!