イナムドウチをイマジンしようぜ。
のっけからルー大柴みたいで恐縮です。
沖縄の定食屋さんで時々見かけるイナムドゥチ、あるいはイナムルチというメニュー。
なとなく前から気にはなっていたのだが、食べないまま過ぎていた。
それを今回食べてみようと思う
字面や語感からはどんなものかはさっぱり想像できない。
もちろん、グーグルや食べログで調べてみればそれこそ美味しい店なんかもたちどころに分かるのだろうがあえて、何もわからぬまま店で初体験してみようと思う。
イナムルチ。何処で区切るのだろうか。イナ・ムルチ、イナム・ルチ?ドゥチ?
沖縄の料理だからやはり豚を使っているのだろうか?
何となく私の想像では
1.・豚のあらゆる部位を煮込んだ煮込み料理。(それこそ豚の耳から臓物まで入っている)
2・これは考えるだけで恐怖なんだが山羊料理。ヤギの肉をそのままマースだけで煮込んだような。
3・やはり沖縄といえばチャンプルー。沖縄そばに野菜から肉から海の幸まで全部入った究極の沖縄食材全部入り焼きそば。
全く想像が出来ない。どうもゲテモノっぽい方に想像がいってしまう。
定食になっている場合が多いので酒のつまみというよりも食事として食べられるのは間違いないであろう。
まさにイマジンの世界である。
「想像してごらん、イナムドゥチを・・・・」とジョンレノンが歌ったかどうかは知らないが。
最近よく訪問する武ちゃん食堂。
ご年配のご夫婦でしょうか、2人で営んでおられる住宅街にある定食屋さん。
イナムドゥチを注文してみる。
ドキドキしながら待つことしばし。
運ばれてきたのがこちら。
汁物が出てきた。意表。
一見すると味噌汁定食。
何が入っているのだろうか?
この黄色いのはなんだろう。
スープを一口すすってみる。
白みそ仕立て。シイタケのお出汁が効いている。
具材は豚肉、大根、シイタケ、こんにゃく、黄色い何か。
入っている食材が短冊状に切られているのが特徴か。
豚汁を想像してもらえばよいのではないか。豚汁よりもアッサリ、さっぱり。
七味で味変。
寒い日なんかに食べたら美味そう。。
美味しく完食しました。
これはこれで普通に美味いんだが味噌汁定食と何が違うんだ?
頭に一杯???を付けながらホテルに帰って調べてみる。
農林水産省のホームページ「うちの郷土料理」によると、「イナ」はいのしし、「ムドゥチ」はもどきの意味を待ち沖縄料理の「イナムドゥチ」は「イノシシもどき」という意味になる。「イナムルチ」とも呼ばれる。
かつてはイノシシの肉を使っていた汁物だったが、イノシシ肉が手に入りづらくなったため、豚肉を使って作られるようになったことからこの名がついた。
こんにゃくやかまぼこなどの具材も加えて、甘味噌で味をつけており、とろりとした具だくさんの仕上がり。材料の旨味がしみでた滋味深い味わいが魅力だ。
ポイントは沖縄県独特のカステラかまぼこを使っていること。魚のすり身を大量に加えて蒸し揚げしたもので、高級な食材として行事食には欠かせない一品だ。
この食材が使われていることからもわかるように、「イナムドゥチ」はお祝いに食べられる料理。
琉球王朝時代の流れをくむ五段のお取持ちという供応料理の一の膳に出される祝い料理のひとつでもある。
似た料理で「鹿ムドゥチ」があり、こちらはすまし汁に仕立てる。
寒い時期に主に食べられており、旧称初のお祝い、卒業式、入学式、成人式など「おめでたい日に食べる料理」として振舞われる。
豚の三枚肉は丸ごとゆでてから短冊切りにする。
干しシイタケは水で戻し、アク抜きしたこんにゃくや油揚げ、カステラかまぼことともに短冊に切る。
豚だしとかつおだしを合わせた汁に、かまぼこ以外の具材を入れ鍋で煮立て、最後にかまぼこと甘味噌を加えて味を調える。使う甘味噌によって塩分の量が異なるので、味見をしながら調整するとよい。
また、寒い時季はとろみを強くすると熱が逃げにくくなるため、食べるとより体が温まり、おいしくいただける。
イナムドゥチはハレの日に食べるおめでたい沖縄料理。
自分がイマジンしていたものとは全く違ったものでした。
この記事を書いていたら久しぶりにジョンレノンの「イマジン」を聞いてみたくなった。
想像してごらん、国なんて無いと。
難しいことなんかじゃない。
人を殺す理由も死ぬ理由もない。
そして宗教もない。
想像してごらん。
全ての人々が平和に暮らしていると。
ジョンレノンが死んでから43年。彼が想像した平和な世界はいまだに訪れませんね。
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2024.03.15
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